防水関連コラム

Construction Chemicals vol. 5

CONTENTS

  • 会長より新年あいさつ 昨年の活動及び2012年の取り組み
  • 業界初の取り組み ダイフレックス1社で各種製品を提案・供給
  • 厚み確保・軽量化で安心を与えるゲットシステム
カテゴリー:Construction Chemicals

Construction Chemicals vol. 4

CONTENTS

  • 省エネ・節電を考える
  • 東日本大震災後の施工現場レポート
  • 拡大するウレタン塗膜防水のシェア
  • プレゼント企画
    専用申込書がございますので、裏表紙記載の本社代表電話又は担当営業までおたずねください。
カテゴリー:Construction Chemicals

地下鉄の緊急止水

最近の地下鉄はどんどん深いところまで掘り下げてつくることから、水圧の高いところを突き抜けることになる。意外と良く見ると天井からぽたぽたと滴が落ちてしまうことから、忘れ物のビニール傘をひっくり返して天井に緊急固定して水を集めてチューブで逃がしたり、ビニールをガムテープで貼って水を壁側に寄せるなどの工夫をしている。

日本の土木技術を持ってすれば完璧に水を止めてしまうことできるのではないかと、通勤途中に思う方も多いのではないか。地下鉄工事のやり方は駅舎と電車の通りトンネルとは根本的に工法が異なる。トンネル部分はシールド工法というやり方で行われている。

シールド工法とは、地盤中にトンネルを構築する工法で、「シールドマシン」と呼ばれるトンネル掘削機を地中に掘進させ、土砂の崩壊を防ぎながらその内部で安全に掘削作業、覆工作業を行いトンネルを構築していく工法である。シールドマシンは外径約5mを分割して駅の開削工事基地へ搬入する。坑内で再度組み立て,土留め壁として使用していた支保工と呼ばれるH形鋼材を撤去する作業を行い発進する。シールドマシンで掘った後にはセグメントよばれるブロックを組み立ててトンネルを造っていく。セグメントは、コンクリート製のものと鋼製のものがあり、ひとつの断面を5~6分割してこれを組み立てて円形に仕上げていく。

セグメントには、組み立てた後に地下水がトンネル内に流入しないよう、各ブロックの接着面には防水としてシール材を施す。

一方駅舎の部分は開削工法と呼ばれる工法で掘削していく。地面の土を掘り返し、構築物を建設した後に埋めなおすという工法である。工事費が安く工期が短いのが特長で、1980年代まで世界各地の地下構造物の建設工法として主流であった。地面を開削することに起因する制約も多く、地面から深い場所や、路線の上に建造物や河川などがある場合は使えない。また道路上を開削するため道路交通の障害になるという問題もあるが、交通量の多い時間帯には工事を止め、開削した穴を一時的に復工板(鉄板)で覆って上部を通行可能とすることである程度緩和することができる。

このように地下の構造物は異なる工法で建設していき地中での振動,歪みというのは事のほど大きく、簡単に緩和吸収できるものではない。屋上防水のように完全な防水を作るのは不可能に近い。また,地下水の水圧というのは想像を超えてコンクリート中を突き進んで染み出してくる。そこで,地下では水を防ぐというのではなく,水が染み出してきたら逃がしてやるという考え方をとっている。2005年に開通したつくばエクスプレスの秋葉原駅や浅草駅では,ステンレスの樋を2~3キロに渡って設置している。問題は駅構内を縦横にめぐらせた樋に勾配を付けていく作業であるという。しかし,いざ地下水が漏れ出すと駅舎の幅は約15m,大きいところで25m程度もあるので券売機や改札の横で漏水するとガードマンを配置し乗降客や機械に影響の出ないように水を避けているというのが現状である。

そこで大量に漏れ出す水を止めなくてはこのように影響が出てしまうわけで,止水をしなくてならなくなる。

止水の方法は壁に注入口を開け注入ポンプでウレタン樹脂を注入する。ウレタン樹脂は水と接触すると固結反応を起こす。注入した樹脂は、水に溶けないため、地下水に混ざり合うことはないが,水と接触した部分から固結反応が始まり、炭酸ガスを発生して浸透を進めながら固まり,注入した量の数倍の固結体が得られる。この原理で水を止めていく。固結体は、ウレタン樹脂特有の強い接着力により、土粒子が相互に強く接着し、止水性の高い高強度な固結体を形成することになる。

私どもダイフレックスで土木事業を専門に扱うレジテクト事業部では、防水や防食工事を中心として製品を取り扱っており、止水材料もそれらと併せて取り扱っている。昨今では、上記例のように新規工事ではなくメンテナンスで漏水を防ぐ方法を求められる声があることから、より良い注入剤の開発や注入方法の確立は、今後とも開発課題と言えるだろう。

カテゴリー:防水工事の豆知識

Construction Chemicals vol. 3

CONTENTS

  • ダイフレックスが取り組む独自の技能検定
  • ゲットシステム 製品のご紹介
  • 実績紹介 エバーガード・クリアプラス/CVスプレー・セラゼックス
  • ダイフレックスとシーカ社のパートナーシップの取り組みについて
カテゴリー:Construction Chemicals

HACCPの防水

これはレストランや食品工場の床が対象になる。
大きなフライヤーと呼ばれる鍋や調理機器がずらりと並ぶ食品加工工場では、床をウェットでするかドライでするか大きな問題となる。HACCPという食品安全のための世界的スタンダードに沿うと、床水洗いするか、床は拭いてきれいにすることで防水の手法と内容は異なる。

厨房や食品工場で使われる床材の要求性能は屋上防水材とは異なり、耐熱性や耐薬品性・耐衝撃性などが要求される。通常はエポキシ系樹脂やビニルエステル樹脂・MMA樹脂・硬質ウレタン樹脂などが多く用いられる。これらの樹脂は概ね硬く伸びがあまりないのが特徴で、屋上やベランダで使用するウレタン防水材とは異なる。屋上防水で使用するウレタン防水材は600%の伸び率を有するのに対し、床で使用する硬質ウレタンは30%の伸び率しか持たない。

また、食品を扱う場所なので常に清潔に清潔に保っていなければならないのと同時に水を使う場所なので表面が滑りにくくならなければならない。この二つの性能は相反するもので、防滑性を高めるためには骨材(硅砂など)を施工時に散布し、表面に凹凸をつけるが、この凹凸があるがために汚れが溜まりやすく清掃が困難になる。逆に清掃をしやすくするために表面をフラットにすると今度は滑りやすくなってしまう。どこで妥協点見つけるか非常に難しい問題である。最近の傾向としては床は清掃しやすいよう平滑に仕上げ、長靴を滑らないようなものにする方向になっているようである。

さらにもっと難しいのは改修工事である。食品工場や厨房の床は過酷な条件で使われるため劣化が進む。新築時にどんなに高性能な床材を採用しても経年劣化は進んでいく。下地コンクリートのクラック、床材の剥がれなどが起きると汚れが溜まり、乳酸・蟻酸の影響でコンクリートの腐食が進んでいく。学校の給食室などは夏休みなどの期間を利用すればよいが、食品工場など営業中の施設の改修はできるだけ短時間で改修をおこなわなければならない。これまでの例で、空港のケータリングルームの改修などは夜の10時に乗り込み、撤去・下地処理・塗り床工事を行い、朝の6時に人が上がれる状態にするという過酷な条件である。

改修工事の場合、下地処理にノウハウが必要なため、かなりの専門的な知識が必要であり、材料の種類も多種多様なため慎重に仕様を選定することが重要となっている。

HACCPではないが、防水を必要とする床としては電算室のOAフロアの下地がある。これは万が一のための防水であり、漏水して電算機の機能がストップした際の多大な損失を防ぐための保険のようなものである。最近ではシックハウスやシックオフィスの問題もあり、環境対応型・無溶剤型の防水材が採用されるケースが増えている。

カテゴリー:防水工事の豆知識

安心の追求:その4『滑りにくい×柔らかい=?』

床材の永遠のテーマが『滑りにくくて、汚れない』ことである。
この相反する2つを同時に実現させることが、いかに難しいことかお分かりいただけるだろうか。

「滑りにくい=転びにくい=防滑仕上げ=骨材(硅砂など)撒き=ゴミが溜まる=そうじがしにくい=汚れる」という公式がひとつ。
また、「汚れない=表面が滑らか=よくすべる」という公式がもうひとつである。

工場などの大人が使用するところならば、滑らない靴を履くことが最も簡単な解決方法であるが、子供が使う場所にはそんな理屈は通用しない。
つい最近もあったが、プールで子供が滑って事故を起こした場合、大変な問題になってしまう。転んで頭を打ったりしたら大変である。
プールサイドは滑らない対策として、コンクリートそのままの状態か、ノンスリップのシートが貼ってあるケースがほとんどである。しかし、コンクリートそのままの状態は表面温度が大変高く、座るにしてもタオルを敷いて座わらなければならないことは、皆さんもご経験済みでしょう。

ここで注目されたのが、以前にもご紹介したことがある校庭に使用したゴムチップウレタン舗装であった。
転んでもクッション性があり安全で、舗装材表面のザラつきも細かいゴム製なので裸足でも大丈夫。少々表面温度が上がるという難点があったが、最近では表面の保護塗料の改良により(遮熱塗料)、その点もかなり進化した。ダイフレックスにおいても数多くのプールサイドの実績がある。

この工法は、現場点検に行くと感謝されることである。施設管理の担当者は異口同音に『事故が減ってよかった』と言う。ウレタンの持つ本来の特性『柔らかい』『水に強い』『丈夫』が、活かされた素晴らしい工法であるといえであろう。
また、同様の使用法として、保育園や幼稚園の犬走り(教室から園庭にでる途中のコンクリートの部分)に施工されるケースも数多くある。これも子供達の安全確保のために非常に役に立っている。

ゴムチップウレタン舗装材は、通常の塗り床材や塗装に比べると高価なものであるが、『転ばぬ先の杖』として、お金で買える安全だと思えば高い買い物ではないかもしれない・・・。

トップコートの色

近年、色彩は注目を集めている。カラーコーディネーターなどの色彩に関する資格も人気が高く、様々な方面において、色彩の影響力が見直されている。
例えば、スポーツでは、赤などのカラフルなユニフォームの方が選手のモチベーションが上がり、アグレッシブなプレイが出来ると言われている。
また、ケネディ大統領が選挙のテレビ討論会に出演した時、赤いネクタイを締めて登場し大成功したという「赤いネクタイパワー」の話も有名である。赤の持つ情熱的なイメージが、聴衆の目を引き付けて離さなかったのであろう。

このように、色彩から与えられるイメージや心理的影響は大きい。

色彩効果は、建築物や街並みにも大いに取り入れられている。
那須高原では環境に溶け込むようなナチュラル色の看板を推進している。チェーン店のお馴染みの看板も茶系で統一され、落ち着いた自然の風合いをかもし出している。
病院は、白や淡いピンク・水色などの優しい風合いの色を基調にしている所が多く、幼稚園などの子供が主体となる施設ではポップな原色を多用することが多い。

防水で使用されるトップコートの色は、グレーがダントツで多い。(グラフ参照)

 これは、日本の防水材の歴史で最も古いアスファルト防水の流れで「防水=グレー」のイメージが強いことが理由の一つに考えられる。近代建築のコンクリートのイメージを崩さずに防水する考えは、今も昔も変わらないようである。

また、グレーはどんな色にも調和しやすいニュートラルな色であるため、どんな建物に使用しても支障なく馴染み、重宝される色となっている。
グレーに次いで多用されるグリーンも然りである。視覚的にやさしい色は、明度と彩度を下げた色であることは感覚的にも分かっていただけるだろう。しかし、明度と彩度を下げすぎると(黒に近い色になるが)、蓄熱しやすくなり室内環境への影響が大きくなるので、注意すべき点である。
逆に、最近では遮熱型トップコートも好評で、ホワイトやグレーでもライトグレーといった明度の高い色を選ばれる機会が増えてきた。
弊社では日射反射率が一定基準を充たしたものに対して「高反射」と命名している。省エネルギー対策やスクールニューディール対策を考慮して、トップコートの選定まで気にかけるようになってきた背景がうかがえる。

色彩効果が見直される昨今、屋上やベランダの緑化を始めとする有効利用に並行して、トップコートの色にもこだわりを持ってみてはいかがだろうか。
様々なトップコートの材質・色を選択出来ることもウレタン防水の優れた特徴である。
その建物に応じたトップコートをカラーコーディネートしてみると、防水のデザインの可能性が広がるかもしれない・・・

カテゴリー:防水工事の豆知識

Construction Chemicals vol. 2

CONTENTS

  • 構造物に対する総合的な提案力を強化します
  • 建物の定期調査報告制度が義務化へ
  • スーパーセラン/UI-シールドα 製品のご紹介とセミナーのご案内
カテゴリー:Construction Chemicals

安心の追求:その3『アスファルトの校庭』

前述した都会の学校話の第2弾。

都会の学校は敷地が狭いという問題点の解決策として利用されたのは、屋上だけではない。

地上に十分なグラウンドの面積を確保することが難しいため、1面で105m×65mを必要とするサッカーコートや100mの直線スペースを確保できない校庭も珍しくないのである。
通常校庭は土(厳密には、この土もダスト舗装などの舗装材)であるが、一年の約3分の1は雨が降る日本では、グラウンドが使えない日が多く、都会の子供の体力低下に歯止めがかからなくなってしまうと心配された。
また、住宅が密集しているために、近隣へのグラウンドのホコリ飛散も大きな問題であった。

ここで登場したのが全天候の校庭だったのである。

当初はアスファルト系舗装が多く、昭和40年代東京都内の学校に数多く採用されていた。
この校庭は雨が上がればすぐに使用できるため、確かに稼働率は上がったが、その半面、転ぶと大変危険であり、硬いので足腰にも悪く、あまり子供にとって良い環境ではなかった(筆者(当社社員)の小学校時代もアスファルト舗装であった)。
竣工当初より、トラックや球技のコートラインが書いてあるため、先生の手間は軽減されたかもしれないが・・・。

昭和50年代後半から今までのアスファルト舗装の校庭の問題を解決することが可能なゴムチップウレタン舗装の校庭が採用され始めた。
ゴムチップウレタン舗装には、
①透水型で水がたまらないため雨があがればすぐに校庭が使える
②トップコートで着色するためカラフル
③クッション性があるため足腰にやさしく、転んでも安全
のような特長があり、東京都内(特に23区内)の小中学校では数多く採用された。

ダイフレックスでもドイツからゴムチップ専用舗装機を輸入し、数多くの校庭の舗装を手掛け、子供達が安全に運動できる環境作りに一役買っている。

残念ながら、施工業者の減少(特殊な施工機をもちいるため施工が難しい)や学校の校庭への天然の芝生の採用などによりゴムチップ舗装の校庭は減少傾向にあるのが現状である。
しかし、維持管理の容易さ(10年以上前に施工したものもまだ問題無し)から、いまだ根強い人気を保っており、この素晴らしい工法を是非存続していきたいものである。

防水層の厚さはどうやって計測するの?

ウレタンやエポキシ樹脂で塗り床を仕上げたときに、仕上がってからでは膜厚を計ることは破らない限り正確にはわからない。
ダイフレックスでお勧めしている方法は渦電流を使用した塗膜厚測定器(写真1)で、これにより破ることなく測定することが可能であるため、近年では特に、品質管理が問われるようになってこのシステムをご採用いただくケースが増えてきている。


 実際に膜厚を測定する方法では、針入式の膜厚計を利用されるケースが多い(写真2)。 この方法は、針が下地に届くまでの幅を厚みとして計測するため、ウレタン防水材のように針が下地まで刺さる素材でないと計測できない。
元々一針式のものが多かったが、このタイプは角度によるブレが大きく、三針式が主流となっているが、どちらにしても針により防水層を傷つけることに変わりはない。

また、実際切り取って厚みをノギス等で測る方法もある。(写真3)
この方法は確実に厚みを計ることができる反面、防水に関しては防水層を破壊することになってしまうため、敬遠されることが多い。 特にウレタン防水のようなシームレス(継ぎ目の無い)防水層がウリの材料にはお勧めできない方法である。
しかしこの方法のモデルとして行われているのが、本番と同じようにサンプル下地に施工した材料を剥し計測する方法である。 土木分野の工事においてはこの方法が取られることもあるようだが、実際に施工されているものを計測するわけではないので、膜厚管理方法として完全とは言えないと考えられる。

現在一般的に行われている測定方法は、材料の使用量を面積換算し、厚みを割り出す方法であるが、これにおいても課題が多い。
ウレタンやエポキシ樹脂などの材料は前述『ウレタン防水』の回で述べた超速硬化ウレタンでもない限り硬化に一定の時間が掛かる。
その間にセルフレベリングといって水平になろうとする力が働くため、仕上がりがキレイになる反面、下地の凸部の厚みが薄くなったり、勾配によって流れ、水下側が厚くなりすぎたりするのである。これでは、規定材料を全て使いきったからといって厚みが確保されているとは言いがたい。
現在は塗る回数を増やすことにより対処せざるを得ないが、やはり完全とは言えないのが現状である。
さらに、使用する樹脂そのものの比重換算が長い間見過ごされてきており、比重が重いほど厚みをつけるために材料を多く使用しなければならず、材料の使用量(重量)だけでなく、比重も換算の上材料使用量を計算する必要がある。

現在防水層の膜厚管理において最も進んでいるのは、文頭で申し上げた渦電流式膜厚計や電子式膜厚計等を使った非破壊式膜厚検査であろう。
下地が金属であればそのまま測定することが可能であるが、膜厚を計るための金属がラミネートされた通気緩衝シートなど様々な製品の改良が進んだため、かなりシビアな品質管理が出来るようになってきた。
全てにおいて使用できるわけではないが、昨今の品質管理手法の見直しによって基準がより厳しくなり、このような管理手法が多くなってくることによって防水機能の信頼性が上がり、塗膜防水にとって追い風となってより多くの採用につながっていくことは、今後間違いないと考えられる。

カテゴリー:防水工事の豆知識
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