アスファルト防水

◎“アスファルト”とは?
日常良く耳にするアスファルト(英語)の語源はギリシア語からの外来語であり、「落とさない」という意味を成す。
これは旧約聖書の『創世記』において、バベルの塔の建設に天然アスファルトが接着剤として使われたとされており、「接着する」⇒「落とさない」との意が語源である。

◎“アスファルトの種類”とは?
アスファルトは原油を精製して人工的に得る「石油アスファルト」と、天然の状態で出来た「天然アスファルト」に大別される。これらは瀝青材の1種であり、瀝青とは炭化水素を主成分し二硫化炭素を完全に溶解する有機物質を指す。防水工事業者に“瀝青”のつく社名があるのはこれが理由である。

◎“石油アスファルト”とは?
石油アスファルトとは、原油に含まれている成分の石油精製過程において、最後まで気化せずに残った固体または半固体の物質を指す。
石油の精製とは、原油に含まれる各成分の沸点(液体が気体に状態変化する温度)の差を利用して蒸留するプロセスである。
原油から精製される物質(石油製品)として、LPG(液化石油ガス)・ナフサ・ベンゼン・ガソリン・灯油・軽油が挙げられ、最終的に残るものが重油とアスファルトである。

◎“天然アスファルト”とは?
天然アスファルトは原油の揮発成分がなくなった後の物質であり、天然に産出するものの総称である。我が国では新潟県から秋田県の油田地帯に多く産出される。

◎何故アスファルトが建築防水材に成り得るのか?
アスファルトの原料は原油、つまり“油”である。水と油は合い交わらない特性を活かし、屋根全面をアスファルトで覆うことが出来れば、防水性(=撥水性:水をはじく)を期待する事が出来る為、建築防水材に成り得る事が出来る。

◎アスファルトを“建築防水材”として用いるには?
常温におけるアスファルトの状態は固体である為、その状態では建築防水材として利用出来ない。現場施工を踏まえた場合は、状態が液体である事が前提となる。
アスファルト防水熱工法では、溶融釜を用いてアスファルトを加温して、アスファルトを液体化する。液体となったアスファルトを流しつつルーフィングを貼付ける工程を重ね、サンドイッチ状の層を設ければ“防水層”たるものが形成される。
液体化したアスファルトは材温が融点(固体が液体になる温度)より下がると、その状態は再び固体となる。融点と気温の差は200度以上であるため、屋根に流したアスファルトは直ぐに再固体化され、ルーフィングを連続積層する事が出来る。
つまり、アスファルト防水熱工法は、アスファルトの性質(高温融解)を活かした防水と言えるだろう。
熱工法の課題事項としては、アスファルト溶融時(施工時)に発生する“熱”と“臭気”であり、これらが周辺環境と施工環境に悪影響を及ぼす場合がある。
アスファルト防水メーカーは課題事項を解消する様、技術開発による各種改良を行っている。

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