誕生!大和高分子工業

ダイフレックスの前身、大和高分子工業の創業は昭和39年4月のことである。
三浦慶政・(以下、三浦という)は、日暮里の印刷インキメーカーである父親の跡を継ぐつもりであったが、大きなインキ業界の中で大成することは至難の業である。血気盛んな24歳の三浦は、「大きな池の小さなカエル」に甘んじることが出来なかった。三浦は、学生時代にのめり込んでいた企業経営に対する興味、そして建築分野への憧れなどに後押しされ、「業界No.1」「小さな池の大きなカエルになる」という決意のもとに、この大和高分子工業を設立したのである。
時は高度経済成長の真っ只中。幸運なことに、学生時代に広げたネットワークは建築業界の若きエンジニアたちであった。
その中の一人、長谷川工務店に勤務していた学友の桐山からヒントを得た三浦は、エポキシ樹脂による防水資材の製造を手掛けた。
エポキシ樹脂は、接着力、耐薬品性に優れ、電気絶縁性も良い。
使途によってはたいへん便利な合成樹脂である。そして、印刷インキの製造設備でほとんどの生産が可能なため、設備投資が不要であることも好都合であった。
当初、大和高分子工業では、このエポキシ樹脂をコンクリートのヒビ割れ補修、あるいは地下室、屋上、床などもろもろの防水材として製造を開始した。
記念すべき最初の工事受注はメッキ排水のフロアーづくりであった。
そして、次に受注したのは神田駿河台下の地下駐車場のフロアーと地下防水工事。
この二つの工事は、エポキシ樹脂専門の施工業者・豊工業が施工した。

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