パラペットを攻略する技とは

◎“パラペット”とは?
パラペットとは建物の陸屋根(水平な屋根)・廊下・バルコニーの周囲を取り囲むように設置された、低い立上り壁を指す。他の意として、店舗の屋上や店舗の正面の上方に、主に看板を取り付けるために設置する壁を指すが、先に述べたものにて本文を進める。

◎“パラペットの形状”とは?
パラペットは建物の先端を保護するとともに、建物の意匠面に影響する為に重要視されている部位である。パラペットの形状は大別すると“アゴ付きパラペット”と“アゴなしパラペット”に別けられる。“アゴ”とは“カギ状形状”(右図参照)を指しており、建物に施工される建築防水の種類や、屋根形状等によりその形状が検討される。アゴ付きパラペットの場合、建築防水としてアスファルト防水が施工している事が多い。(⇒その理由についてご興味がある方は、“防水標準納まり図”などをご覧頂きたい。)

◎“パラペットの構成部位”とは?
パラペットとは先に述べたように立上り壁周辺の総称であり、実際は様々な部位から成り立っている。その 代用例として“笠木”が挙げられる。笠木とはパラペットの上部に取り付ける部材を指し、モルタル・金属・木などの材料にてデザインされている。その他の部位としては、外部から確認できる“見付け”“水切り”“押えモルタル”があり、意匠図面の断面図や矩計図から確認出来る“押えレンガ”などが挙げられる。(⇒各部位の詳細については建築用語集等をご覧頂きたい。)

◎パラペットを攻略する技とは?(A:新築工事編)
設計時にてパラペットの形状を検討する際には、当該部位における建築防水材種別の影響が大きい。それに加え、パラペットを設置する部位の利用用途(歩行用・非歩行
用)も影響を及ぼす。例えば、屋根形状が陸屋根であり不特定多数の方々が使用する場合、パラペットの形状に対して防水層を保護する役目と建物利用者の安全性を踏まえ
る事が要求される。一般例からすると、建築防水の種類としては“保護アスファルト防水”が候補として挙げられ、パラペットの形状としては“アゴ付きパラペット”となる。
◎パラペットを攻略する技とは?(B:改修工事編)
本項のテーマである攻略法として最もノウハウを要求されるのが、建物の各種改修工事における“防水改修工事”についてである。パラペットの形状や諸条件が建物によって様々であるため、現況に沿ったノウハウの適用がポイントとなる。パラペット形状、笠木種別、立上り(みずかみ水上・みずしも水下部の高さ)、アゴ形状(出幅)などを踏まえ、新規防水層を施工しやすい(納まりが良い)下処理が必要となる。要約すると『防水層の連続性を持たせる為にどのような処理を行うか』がテーマであり、様々な攻略法が用意されている。概要として、アゴの段差を埋める方法や、各種形状に対応出来る専用部材が挙げられる。

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